伊勢崎校のブログ
2025/10/03
夏休みが明け、受験生は受験目前!希望校への受験へ向けてより一層緊張感を高めているころだと思います。
そんな中、数名の生徒から、
「自分はどうせやっても、出来ないから」「自分は馬鹿だから」
と言った声が聞こえてきました。
なぜ子供は自分のことをそんな風に思ってしまうのでしょうか?
その大きな原因の一つに、「誤った声かけ」というものがあります。
例えば、普段、平均40点前後の成績だったお子さんが、テストで53点を取って帰ってきました。
平均点は80点です。こんな時、お子様にどのような声をかけますか?
①「平均点は80点だから、簡単なテストだったんだね。
それで53点なんて、もっと勉強しなさい!!」
②ーあまり普段と変わりないので特別、なにも言わないー
③「頑張ったね。でもまだ平均以下かぁ。もう少し頑張らないとね」
④「すごいね!!頑張ったね。50点超えられたじゃない!おめでとう!!
お祝いに今日の夕飯は○○君の好物を作ろうね」
④番を選んだ方!!是非この声掛けを続けていただきたいです!
④以外を選んだ方!次に更新されるブログまで必ず見ていただきたいです!
①~③番の声掛けは、NG!!
実はお子様の成績を下げてしまう
かなり大きな要因の一つになっているかもしれません。
<子供は繊細>
どんなお子さんも「親や周りに認めてほしい」「自分を見てほしい」
こういった欲求があります。これは大人でも同じだと思います。
どんなに自分の中で努力していても、「出来なかった部分」に着目された言葉は、
深く子供の心に突き刺さります。
「50点は超えられた。普段よりは頑張った!!けど...平均店80点でしょ?」
といったような、一見、褒めたように聞こえるこの言葉。
「けど...」以降のマイナスの部分、できなかった部分への着目!
これは、子供にとって
「周りと比べて自分は出来ないんだ」「頑張ってもダメなんだ」
と思わせるには十分すぎる言葉になります。
人は傷つけられる言葉の方が、頭に残りやすい生き物です。
前半で多少褒めたとしても、後半につづく言葉によっては、
それは全く相手にとっては意味のない
ただ言葉を発する側が「褒めたつもり」の声掛けになってしまっている...
そんな場合があります。
これは日常生活においても同じです。
「片付けなさい!」「早くしなさい!」「宿題しなさい!」
「片付けてない」「早くしてない」「宿題してない」という「できていないこと」に着目した声かけで、
子どもたちは「できないこと」ばかり指摘され続けています。
このような大人の発言は、
子供の頭に深く記憶され、心を傷つけ、
そのうちに子ども自身が自分の欠点ばかりに目がいくようになってしまうのです。
そんな状態になってしまうと、、。
子供は「親や周りに認めてほしい」「自分を見てほしい」といった欲求が満たされる事がない為、
自信が持てず、自分で自分の心を守ろうという行動に出ることがあります。
<子供は自分の心を守ろうとする行動>
九九が少し覚えられないだけで、「私、算数不得意だから」と言い出す。
テストでできないところがあると「それ習っていないもん」と言い訳をする。
この子供の言動は、
周囲の「マイナス評価」から自分が傷つかないようにするための、自己防衛本能です。
「不得意だから、習ってないから。仕方ない。私は悪くはない......」
こういった感情をお子さんが持つようになってしまうと、
「努力をする」という事が出来なくなってしまいます。
「やらない」のではなく「出来なく」なってしまうのです。
「どうせ出来ない」「自分は周りより劣っているから無駄」だと自分の心に言い訳をして、
これ以上、心が傷つかないように、自分の心を守る行動を起こすようになります。
<勉強への影響>
その結果として、勉強においても、心がやる気をなくし、知識の吸収を妨げてしまいます。
結果、成績は上がるどころか、下がってくる。
自分自身では頑張っているつもりでも、メンタルが後ろ向きなので
どれだけやっても中々、吸収が出来なくなってしまっている状態です。
コップが心。水が知識。だとしましょう。
軽く蓋をしたコップに水を注いでも、隙間から多少入る程度では中々満水にはならない。
でも周りからは早く満水にしろと言われて焦ってしまう。
それが更に蓋を強く締めてしまう結果につながり、一層水の入りは悪くなる。
この悪循環を繰り返します。
成績が、やってもやっても何故か上がらないと悩んでいる場合、
これが原因の一つになっているかもしれません。
次回は、この改善策についてのお話を更新いたします。