松本北校のブログ
2025/08/07
四角い重箱に丸い蓋をするようになさいませ
これは二代目将軍徳川秀忠が、同じく優秀と評価の高い二代目大名細川忠興に
「天下の政治は、どの様に治めればよいか?」と2代目としての心得を尋ねた時の言葉です。
忠興は、「四角い重箱に丸い蓋をするようになさいませ」と答えます。
秀忠が、「四角い箱に丸い蓋をすれば、四隅が空いて中が見えてしまうではないか」と問い返します。
忠興は、それが『大将のゆとり』でございます。 四角いものにぴっしりと四角い蓋をして中の物を窒息させてはなりません。と、見事な見識を示したそうです。
これは、親子関係でも当てはまるのではないでしょうか?
良かれと思って細かい所まで口を出したり、失敗や至らない点をそのつど指摘されたら、やられた方は息苦しくなってしまいます。
特に、第三者から叱られる経験の少ない現代の子供達は、叱られると理論武装して戦うか、心を閉ざすかのどちらかが多いそうです。
第三者との人間関係が希薄な現代において『相手の言う事も一理あるな~』だったり『自分の為に言ってくれた!』という受け取り方が出来る経験はどうしても少なくなりがちです。
じぶんが職場の上司から同じ事をされて、仕事の能率は上がるでしょうか?
最近では、雑談をするゆとりのある組織の方が生産性が高いというデータもあるそうです。
余談ですが、四字熟語で方底円蓋(ほうていえんがい)と言って、四角い底(四角い箱)に丸い蓋という比喩表現を使い、考え方や意見が全く合わないと言うことを表す四字熟語があります。
千利休の7人の高弟で、自分の流派を起こした茶人でもある忠興ですから、この四字熟語も知っていたと思います。
それを考えると、あえて違った意味で使った忠興の優秀さが伺えるエピソードではないかと思います。
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『おせっかいな先生と自分でできたに導く塾』ナビ個別指導学院でした。
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